More Related Content More from Youichiro Miyake (20) 人工知能のための哲学塾 第一夜「フッサールの現象学」 資料 (全五夜+第零夜)3. 本日のメニュー
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• 第六章 フッサールの現象学 III (ノエシス=ノエマ)
• 第七章 フッサールの現象学 IV (環境世界)
• 第八章 現象学の人工知能への応用
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前置き
本題
※前置きが長いので、哲学的本題については、P.85から飛ばして読んでください。
P.85
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7. ディスカッション
問1 「デカルトと人工知能」
• デカルト的世界観における人工知能は、どのような可能性と限界を持つか?
問2 「現象学的還元と知能」
• 現象学的還元は知能のコアを明らかにするか?純粋意識は哲学上だけの概念か?
問3 「人工知能と志向性」
• 人工知能において志向性を実装するには、どうすれば良いか?
問4 「現象学的な知識の表現」
• 現象学における知識の表現はどのように変化するか?
問5 「現象学から人工知能を考える」
• 現象学のフレームの中で人工知能を考えると、これまでにないどのような特性が現れるか?
• https://www.facebook.com/groups/1056157734399814/permalink/1203739822974937/
問6 「デカルトとフッサールの人工知能モデルの違い」
• デカルト的世界観における人工知能と、フッサール的世界観の人工知能の違いを議論する。
• https://www.facebook.com/groups/1056157734399814/permalink/1204838782865041/
問7 今後の哲学塾の運営について
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※ 第一章はP.84 までつづきますが、前回のおさらいなので、とばして読んでも問題ありません。
38. Blackboard
KS
KS
KS
KS
KS
KS
Arbiter
Bruce Blumberg , Damian Isla, "Blackboard Architectures",
AI Game Programming Wisdom (Charles River Media) , 2002
ブラックボード・アーキテクチャ
(Knowledge-based AI)
KS (Knowledge Source) は一つの知識に特化したモジュール。
KS はBlackboard上に情報を読み書きする。
Arbiter はKSをコントロール。 KSはBlackboardを通じて連携する
40. Erman et Al. The Hearsay-II Speech-Understanding System: Integrating Knowledge to Resolve Uncertainty, ACM Computing Surveys (CSUR)
Surveys Homepage archive Volume 12 Issue 2, June 1980, Pages 213-253 http://dl.acm.org/citation.cfm?doid=356810.356816
階層型ブラックボード(例)
41. Hearsay-II Voice Analysis Process
Erman et Al. The Hearsay-II Speech-Understanding System: Integrating Knowledge to Resolve Uncertainty, ACM Computing Surveys (CSUR)
Surveys Homepage archive Volume 12 Issue 2, June 1980, Pages 213-253 http://dl.acm.org/citation.cfm?doid=356810.356816
42. Hearsay-II Voice Analysis Process
Erman et Al. The Hearsay-II Speech-Understanding System: Integrating Knowledge to Resolve Uncertainty, ACM Computing Surveys (CSUR)
Surveys Homepage archive Volume 12 Issue 2, June 1980, Pages 213-253 http://dl.acm.org/citation.cfm?doid=356810.356816
Blackboard
43. Hearsay-II Voice Analysis Process
Erman et Al. The Hearsay-II Speech-Understanding System: Integrating Knowledge to Resolve Uncertainty, ACM Computing Surveys (CSUR)
Surveys Homepage archive Volume 12 Issue 2, June 1980, Pages 213-253 http://dl.acm.org/citation.cfm?doid=356810.356816
Blackboard
KS (Knowledge Source)
44. Hearsay-II Voice Analysis Process
Erman et Al. The Hearsay-II Speech-Understanding System: Integrating Knowledge to Resolve Uncertainty, ACM Computing Surveys (CSUR)
Surveys Homepage archive Volume 12 Issue 2, June 1980, Pages 213-253 http://dl.acm.org/citation.cfm?doid=356810.356816
Blackboard
Arbiter
KS (Knowledge Source)
45. Hearsay-II Voice Analysis Process
Erman et Al. The Hearsay-II Speech-Understanding System: Integrating Knowledge to Resolve Uncertainty, ACM Computing Surveys (CSUR)
Surveys Homepage archive Volume 12 Issue 2, June 1980, Pages 213-253 http://dl.acm.org/citation.cfm?doid=356810.356816
46. Hearsay-II Voice Analysis Process
PARAMETER
SYLLABLE
SEGMENT
Erman et Al. The Hearsay-II Speech-Understanding System: Integrating Knowledge to Resolve Uncertainty, ACM Computing Surveys (CSUR)
Surveys Homepage archive Volume 12 Issue 2, June 1980, Pages 213-253 http://dl.acm.org/citation.cfm?doid=356810.356816
82. S
(Body)
O
(Object)
Action: f
O’
Sense: p
S’
Action: f’
Sense: p’
O’’S’’
Action: f’’
Sense: p’’
R
R
R
R
Sequence of
Self
“Self” is a sequence of self. “Object” is a sequence of objects.
Vector to move
Vector to ent
Dude, Where's My Warthog: From Pathfinding to General Spatial Competence,
D. Isla, Invited talk, Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment (AIIDE) 2005
http://naimadgames.com/publications.html
83. S
(Body)
O
(Object)
Action: f
O’
Sense: p
S’
Action: f’
Sense: p’
O’’S’’
Action: f’’
Sense: p’’
R
R
R
R
“Self” is a sequence of self. “Object” is a sequence of objects.
Killzone 2 Multiplayer Bots
Remco Straatman, Tim Verweij, Alex Champandard | Paris Game/AI Conference 2009, Paris, June 2009
http://www.guerrilla-games.com/publications.html
84. S
(Body)
O
(Object)
Action: f
O’
Sense: p
S’
Action: f’
Sense: p’
O’’S’’
Action: f’’
Sense: p’’
R
R
R
R
“Self” is a sequence of selves. “Object” is a sequence of objects.
Handling Complexity in the Halo 2 AI, D. Isla, GDC 2005
Dude, Where's My Warthog: From Pathfinding to General Spatial Competence,
D. Isla, Invited talk, Artificial Intelligence and Interactive Digital Entertainment (AIIDE) 2005
http://naimadgames.com/publications.html
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113. フッサール「デカルト的省察」
(原著:1929, 翻訳:2001,浜渦辰二)
• エポケー
• 眼前に与えられている客観的な世界についてどんな態度決定す
ることも、したがってさしあたり(存在、仮象、可能性存在、推定的
存在、蓋然的存在、等々といった)存在について態度決定するこ
とも、このようにすべて差し控えること(「禁止すること」、「働かせ
ないこと」)ーあるいは、よく言われて来たように、客観的世界の
「現象学的な判断停止(エポケー)」あるいは「括弧入れ」ーは、
私たちを無の前に立たせるわけではない。むしろ、まさにそのこ
とによって、あらゆる純粋な体験とあらゆる純粋な思念されたも
のを含めた、私の純粋な生が、つまり、現象学的な特別な広い
意味における現象の全体が、自分のものとなる。 (P.48)
114. フッサール「デカルト的省察」
(原著:1929, 翻訳:2001,浜渦辰二)
• エポケー
• 判断停止とは、言わば根本的で普遍的な方法であり、これに
よって私は自分を自我として、しかも、自分の純粋な意識の
生をもった自我として純粋にとらえることになる。客観的世界
の全体は私のとって存在し、まさにそれが私にとってあるが
ままに存在するようになるのは、この意識の生においてであ
り、この意識の生を通じてなのである。 (P.48)
• 超越論的な判断停止(エポケー)という現象学の基礎的な方
法は、それがこの超越論的な存在の基盤へと遡らせる限り、
超越論的な現象学的還元と呼ばれるのである。
118. フッサール「デカルト的省察」
(原著:1929, 翻訳:2001,浜渦辰二)
• エポケー
• 眼前に与えられている客観的な世界についてどんな態度決定す
ることも、したがってさしあたり(存在、仮象、可能性存在、推定的
存在、蓋然的存在、等々といった)存在について態度決定するこ
とも、このようにすべて差し控えること(「禁止すること」、「働かせ
ないこと」)ーあるいは、よく言われて来たように、客観的世界の
「現象学的な判断停止(エポケー)」あるいは「括弧入れ」ーは、
私たちを無の前に立たせるわけではない。むしろ、まさにそのこ
とによって、あらゆる純粋な体験とあらゆる純粋な思念されたも
のを含めた、私の純粋な生が、つまり、現象学的な特別な広い
意味における現象の全体が、自分のものとなる。 (P.48)
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127. フッサール「デカルト的省察」
(原著:1929, 翻訳:2001, )
• 志向性
• こうして、およそいかなる意識体験も、それ自身で何ものか
についての意識である。…それゆえ、我思うという超越論的
な言い方には、もう一つの項が追加されねばならない。すべ
ての思うこと、すべての意識体験は何らかのものを思念して
おり、この思念という仕方でそれ自身のうちにそのつどの思
われたものを伴っており、すべての意識体験がそれぞれの
仕方でそうだとも言える。...意識体験を私たちが志向的とも
呼ぶ時、この志向性という言葉は、何かについての意識であ
ること、すなわち思うこととしてその思われたものを自らのう
ちに伴っていること、ほかならぬまさにこのことを意味してい
る。 (P.68)
137. 本日のメニュー
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• 第八章 現象学の人工知能への応用
138. フッサール「デカルト的省察」
(原著:1929, 翻訳:2001,浜渦辰二)
• ノエシス的、ノエマ的
• このように、思うこと思われたもの(思われたものとしての)という二つの
方向をもった方法的原理に従っていくとき、個々のそのような思うことに
ついて相関的な方向において行われる普遍的な記述がまず開かれてく
る。それゆえ、一方では、志向的な対象それ自身について、しかも、そ
れぞれの意識され方において、その対象に属すると思われる諸規定に
ついて、また、それらへ眼差しを向けることにおいて現れてくる、それら
に属する諸様態(それゆえ、確実に存在する、可能的ないし推測的に存
在する、等々の存在の様態、あるいは現在に過去に未来に存在すると
いった主観的な時間の様態)について記述することである。こうした記述
の方向は「ノエマ的」と呼ばれる。これに対立するのは「ノエシス的」な記
述の方向で、それは、知覚、想起、過去把持のような、思うことそのもの
のあり方、意識のあり方、しかも明晰性や判明性のように、それらに内
在する様相的区別をともなった仕方に関わる。(P.74)
139. フッサール「デカルト的省察」
(原著:1929, 翻訳:2001,浜渦辰二)
• ノエシス的、ノエマ的
• それは、世界全体とおよそすべての自然的に存在するものとが、
私にとってあるのは、そのつどの意味をもって、私にとって効力を
もつものとしてであり、変化し変化のなかで結びついている。、私
の思うことがもうt思われたものとしてであること、また、そのような
ものとしてのみ、私はそれらに効力を与えているということ、こうし
たことである。したがって超越論的な現象学者としての私が、普遍
的で記述的な確認作業の主題として持っているのは、それが個々
のものであれ普遍的なつながりにおいてであれ、もっぱら、それぞ
れの意識の仕方の志向的相関者としての対象のみなのである。
(P.76)
140. フッサール「デカルト的省察」
(原著:1929, 翻訳:2001, 浜渦辰二)
• 記述
• いったん具体的な意識の記述という現象学的な課題を引き受ける
と、現象学以前には研究されることのなかった、真に無限の事実
が。私たちに開けてくる。これらの事実はすべて、(具体的な総合
的全体としての)個々の思うことに対して、また他の思うことに関し、
ても、ノエシスーノエマ的な統一を与えるような総合的構造の事実
と呼ぶことができる。この総合の固有性を明らかにすることは、志
向的体験としての思うことを、何かについての意識として示すこと
になり、それゆえ、志向性は「心的現象」の記述的特徴であるとい
う、フレンツ・ブレンターノの有意義な発見を実り豊かなものとし、
また記述的な ― 超越論哲学的であるのと同様に、もちろんまた
心理学的な ― 意識の理論を切り開くことになる。(P.82)
149. 志向的表現(例)
志向的表現(Intention representation)
- グラス 20cm
- 杏酒がグラスに入っている。
- レモンがグラス入っている。
- 氷がグラス入っている
- -5度
- グラスを持つことができる(アフォーダンス)
- 飲むことができる(アフォーダンス)
- この輝きは黄金に似ているなあ。
- 去年シカゴで飲んだリキュールと同じ味だ。
- レモンはシチリア産かなあ。
- グラスの表面はつるつるで亀のこおらと似ている。
http://irukakissa.com/cocktail/detail.php?id=210
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• 第八章 現象学の人工知能への応用
154. フッサール「イデーンI-1」
(原著:1913-28, 翻訳:1979 渡辺二郎 )
• 環境世界
• …私が自分をそのうちに見出しかつまた同時に私の環境世界でも
あるような世界にこそ、実は、私のなす意識の多様に変動するも
ろもろの自発性の複合体が、関係するのである。すなわち、研究
しつつ考察する、記述によって解明し概念化する、比較したり区別
したりする、集計したり計算したりする、前提したり帰結したりする、
要するに、その様々な形式と段階における理論的意識の、複合体
がそれである。同様にまた、心情や意欲の、多くの形態を採って
現れる諸作用や諸状態も、右の世界に関係している。(P.129)
155. フッサール「イデーンI-1」
(原著:1913-28, 翻訳:1979 渡辺二郎 )
• 環境世界
• すなわち、気に入るとか気に入らない、喜ぶとか悲しい、欲求する
とか逃避する、希望するか恐怖する、決断するとか行為する、と
かが、その例である。これらすべてのものは、さらにそれに加える
に、自発的にそこへと向き直って把握すれば世界が直接的に手
の届く向こうに存在していると私に意識されるゆえんの素朴な自
我の諸作用をも含めて、これらはみな、コギトというデカルト的な
あの一表現によって総括されるものである。自然な仕方で毎日な
んということなく生きているときには、私は絶えず、すべての「顕在
的な」生を貫くこのコギトという根本形式において、生きているので
ある。たとえその際私が、コギトということを言表しようがしまいが、
また私が「反省的に」自我やコギト作用に向かっていようがいまい
が、そうなのである。(P.129)
156. フッサール「イデーンI-1」
(原著:1913-28, 翻訳:1979 渡辺二郎 )
• 環境世界
• すなわち、気に入るとか気に入らない、喜ぶとか悲しい、欲求する
とか逃避する、希望するか恐怖する、決断するとか行為する、と
かが、その例である。これらすべてのものは、さらにそれに加える
に、自発的にそこへと向き直って把握すれば世界が直接的に手
の届く向こうに存在していると私に意識されるゆえんの素朴な自
我の諸作用をも含めて、これらはみな、コギトというデカルト的な
あの一表現によって総括されるものである。自然な仕方で毎日な
んということなく生きているときには、私は絶えず、すべての「顕在
的な」生を貫くこのコギトという根本形式において、生きているので
ある。たとえその際私が、コギトということを言表しようがしまいが、
また私が「反省的に」自我やコギト作用に向かっていようがいまい
が、そうなのである。(P.129)
自然的態度
165. 本日のメニュー
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• 第一章 キャラクターの人工知能の最新モデル
• 第二章 フッサールの現象学入門
• 第三章 デカルトの哲学入門
• 第四章 フッサールの現象学 I (還元)
• 第五章 フッサールの現象学 II (志向性)
• 第六章 フッサールの現象学 III (ノエシス=ノエマ)
• 第七章 フッサールの現象学 IV (環境世界)
• 第八章 現象学の人工知能への応用